①どこからいくら借りていますか?
「借金整理したいけど、どこから手を付けていいか分からない」などという悩みを持つ人は多いのではないでしょうか?
分からないなら弁護士に相談するのもいいかもしれません。
しかし、借金整理を本格的に始めるなら、何よりもまずしなくてはならないことが、どこからいくら借りているか整理して書き出してみることです。
これは仮に弁護士に依頼することになっても必要なことですし、あらかじめやっておけば借金整理を効率的に進めるのに大変役に立ちます。
まずは債権者(お金を借りている所)と金額を表にまとめてみましょう。
その際はエクセルなどのソフトを利用すると便利なのでお勧めですがもちろん手書きでも大丈夫です。
②それぞれの債権者に対する返済額、返済方法、金利はどうですか?
どこから(債権者)いくら借りているかを書き出した後は、それぞれにどのような方法で返済しているかも書き加えます。
たとえば分割払い、リボルビング払いなどが返済方法に当たります。
また、毎月の返済額も必要な情報です。
そしてそれらの借金がいくら返済されているか把握するために現在の返済額を書けば借金整理に必要な最低限の情報がまとまったことになります。
しかし、もし債権者の中に平成19年よりも前から利用している所があれば、そこの金利も表に入れておきましょう。
「利息制限法」よりも多く債権者が金利を取っていた場合は「過払い金」として戻ってくる可能性があります。
③滞納している借金はありますか?
さて、これらのことがまとまったなら次に確認すべきことは、滞納している借金があるかどうかということです。
ある場合は債権者に対して、返済が遅れたことに対する賠償金である「遅延損害金」を支払う必要が出てきます。
しかし、滞納がもし5年~10年といった長期間に及ぶものならば、「消滅時効の援用」といって「時効ですから払いません」という意思表示ができる場合があります。
これが必ず通るというわけではありませんが、借金を減額できる可能性として覚えておくといいでしょう。
④借金に保証人の設定や担保がありますか?
もし、借金に保証人がいれば借金整理をしてしまえばその保証人に請求が行く可能性があるので事前に確認しておきましょう。
また、債権者が金融機関の場合は借金の担保として土地や家屋などの不動産を設定していることがあります。
これも借金整理すればそれらの不動産を債権者に取られてしまうことがあり、仮に自宅の土地など生活に関係の深い不動産の場合は後が大変になります。
借金の減額や免責(なくなること)も大切ですが、借金整理後の人間関係や自身の生活も視野に入れて手続きを進めることも同じくらい大切なことです。
⑤今後、月にいくらくらい返済が可能ですか?
借金整理の目的は債務者(借金している人)がこれから無理なく借金を返済できるようにすることです。
そのため自分の収入と支出のバランスからどれくらいの額が適切なのかを考えておくことが重要になります。
もしも借金の額が大きければ毎月の自分の収入だけでなく預貯金や保険、不動産などの資産を返済に充てることも必要になってきます。
また、「借金を返すのが不可能である」という結論に達した場合、自己破産が選択肢に入ってきますが、自己破産は法律上99万円以上の現金を除いた全ての資産を返済に充てなくてはなりません。
借金整理において自分の資産の把握も場合によっては必須となるのです。