債務整理をすると絶対に官報に掲載されてしまうの?なんとか免除してもらうことはできない?

「債務整理したいけど、周りの人にバレることはない?」

「任意整理すると、官報に名前が載るって聞いたけど大丈夫?」

こんな不安があるので債務整理に踏み切れないという人も多いのではないでしょうか?
確かに「債務整理者として官報に名前が載るのは絶対にイヤだ!」こんなふうに思うのは当然のことでしょう。

果たして債務整理をすると官報に名前が載ってばれてしまうのでしょうか?

債務整理 官報②

「そもそも「官報」って一体なんのことだろう?」
こんな疑問を持っている人も多いことでしょう。

官報とはざっくりと説明してしまえば「国の広報誌」です。

官報に掲載される内容は法律や政令などの制定・改正の情報、破産・相続などの裁判内容であり土曜日や日曜日、祝日を除くほぼ毎日発行されています。

性格に官報に掲載される内容を紹介すると、
・法律・政令・条約(国家の決定事項や外国との間の決定事項)
・内閣官房令/府令・省令/規則/告示(各府省の決定事項)
・国会事項(国会に関する事項)
・人事異動(大臣や各省庁などの人事異動)
・叙位・叙勲・褒章(国に貢献した人物などへの授与、位などの公表)
・官庁報告(最低賃金や国家試験に関する事項)
・資料
・入札公示・落札公示/官庁公示(競争入札に関する告知)
・裁判所公告/特殊法人等(法律で公告が義務付けられている内容)
・地方公共団体(教育職員の免許の失効や墓地の改葬、行旅死亡人の告知など)
です。

このうち債務整理の情報が掲載されるのは「裁判所公告」の部分です。

ここに個人再生や自己破産の情報が掲載されます。

債務整理 官報③

債務整理をすると官報に掲載されてしまうというのは間違いのない情報ですが、必ずしもすべての債務整理が掲載されてしまうわけではありません。

と言うのも債務整理と一言で言っても、
・自己破産
・個人再生
・任意整理
があります。

個人再生や自己破産を行った場合、官報に情報を載せることが法律で定められていますが、任意整理を利用した場合は官報にその情報が掲載される事はありません。

多くの人は債務整理といってもまず任意整理を利用することが多いはずですから、官報に掲載されるリスクというのは極めて低いのです。

追加になりますが、個人再生や自己破産の申立てを行う際には、官報に公告するための費用を納めなければいけません。

自分が希望して乗せてもらっているわけではないのにどうしてお金を払わなければいけないのと思うかもしれませんが、これは法律で決められたことなので拒否することはできません。

なお官報に掲載してもらうための費用は以下の通りです。

・自己破産(管財事件)15,499円
・自己破産(同時廃止事件)11,859円
・個人再生13,744円
まさに最悪のパターンですが、法律で定められているのであれば仕方がないことですね。

銀行や信用金庫などが加盟する全国銀行個人信用情報センターは、官報に掲載されている情報をもとに破産・民事再生手続開始決定に関する情報を登録しているため、どんなに拒否したとしても官報に掲載されるのは免除させてもらうことはできないのです。

債務整理 官報③

官報に掲載されるのを嫌がる理由として、自分が債務整理をしたことが周囲の人にばれるからというのが大きなものでしょう。

しかし、その件に関してはあまり心配する必要はありません。

なぜなら官報を毎日購読している人は非常に限られているからです。

一般の人が官報を見る機会はほとんどありませんし、何かのきっかけでたまたま目にしたとしても、そこにあなたの債務整理の状況が載っている確率は非常に少ないはずです。

官報を定期的にチェックしている人は、
・信用情報機関
・金融機関の官報の情報を確認している部署
・破産者などの不動産売却を専門としている不動産業者
・官報に依頼して会社の決算公告などの情報を掲載する部署
・名簿業者や闇金業者
であり、きっとあなたの周りにこれに該当する人はいないはずです。

債務整理 官報④

官報の内容はインターネットでも掲載されているため、もしかして検索エンジンに自分の名前が引っかかってしまいそこからばれるのではないだろうかと心配している人もいるかもしれませんね。

しかしその心配も一切不要です。

インターネット版官報の無料版に掲載されている個人情報は検索の対象外となっているため、名前から検索されることは絶対にありません。

有料版を利用すればキーワード検索ができますが、わざわざ有料版を使っている人はほとんどいませんし、仮に検索したとしても名誉毀損やプライバシー侵害となる行為は利用規約で厳しく禁止されています。

そのため、官報であなたの債務の整理の情報をたまたま見てしまったとしても、それを他の人に喋ってしまう可能性は非常に低いのです。

債務整理 官報まとめ

債務整理の中でも自己破産や個人再生を行うと官報に掲載されてしまいますが、任意整理であれば官報に掲載される事はありません。
官報を毎日読んでいる人はほとんどいないですから、誰かにあなたが債務整理をしたことがばれる可能性はほとんどないと言って良いでしょう。

以上、債務整理をすると絶対に官報に掲載されてしまうの?なんとか免除してもらうことはできない?…でした。