債務整理による多重債務を抱えてしまう理由や抱えている人の状況とは

債務とは誰かに借金をした時にその借金を返済する債務を負うことです。

多重債務とは返済の債務が多重になってしまっている状況です。

簡単に言うと多重債務は,一度に複数の消費者金融や信販会社からお金を借りている状態です。

近年では総量規制対象外の銀行カードローンが増えていて、借りた借金が返せなくなり、他の会社からもお金を借りて、返済に充てる人が増えているのが現状です。

多重債務で悩んでいる人は弁護士に相談すると良いでしょう。

多重債務を抱えてしまう理由

コロナの影響で雇止めに遭った人や仕事を失う人が増え、生活が苦しいと生活費に充てるために借金をする人が増えます。

慢性的に家計の赤字が続いていると、足りない分は消費者金融から借りることになり、毎月返済しなくてはいけない金額が増えて、生活はさらに苦しくなります。

また、何となく返せるだろうと思って、無計画に借り続けていると、返済の期日までにお金を工面できなくなり、別の金融業者から借金して元の業者に返済する悪循環に陥ります。

さらにクレジットカードを使って支払うことが習慣化すると、支払いは翌月になります。

同じ理由でサブスク契約をたくさんの会社と結んだり、オンラインゲームの課金などをクレジットカードで行うと、その時は感覚が無くても次の月になって一度に請求が来るため、毎月の収入だけでは対応できなくなります。

あらかじめ毎月使っても良い金額はいくらまでと自分の中で決めておくことが大切です。

多重債務を抱えている人の状況

ギャンブル依存症になってしまうと負けを取り戻すために、現金を用意しなければならず、カードローンを始めてしまう人もいます。
しかし多重債務をしていると毎月何度も借金の返済期限を意識しなければなりません。

一つの会社から借金している時には、給料日の後や月末など自分が確実に返済できる日を決めて、前もってお金を準備できますが、多重債務になるとお金の返済が済んだらまた別の業者への返済があるので、一ヶ月の中で何度も返済日を迎えることになり、多大のストレスを抱えます。

さらに月末に返済を終えても、次の月初めには別の業者にも返済しなければならないので、お金が足らなくなり返済したばかりの業者からすぐにお金を借りることになります。

雪だるま式に借金が増えるとか借金地獄から逃げられないと言われるように、常に借金をするのでいつまで経っても借金が減りません。

多重債務を抱えないために個人でできること

返済日までに資金繰りができないので、返済するために別の金融業者からもお金を借りると多重債務が始まってしまいます。

それで返済日まで生活が苦しくても、借金を返すために別の会社から借金をすることは控えましょう。

またクレジットカードで買い物をするのは便利ですが、計画的に使わないと後から一気に支払いが迫ってきて払えなくなります。

クレジットカードの代金を支払うために消費者金融に借金することになりかねません。

それでクレジットカードを計画的に使うようにして、買い物をする時には自分が返済できる金額だけを使うようにしましょう。

さらには友人や親戚からお願いされても、誰かの借金の連帯保証人にはならないようにしましょう。

連帯保証人を要求してくるのは、金利が高い貸金業者だけです。

銀行は第3者を連帯保証人にすることはないので、連帯保証人になって欲しいと頼んでくる人は、金利の低い銀行の融資を受けられずに、仕方なく金利の高い消費者金融を頼っている人なので、借金を返済することが難しい人であると予想されます。

多重債務で悩んでいる時には債務整理をする

債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などの方法がありますが、借金の金額や毎月の収入、維持している資産や家庭の状況によって債務整理をする時期や方法は変わってきます。

どうしても借金の返済の目途が立たない人は、債務整理を考えた方が良いので弁護士など法律の専門家に連絡して、自分に合った債務整理の方法を考えてみましょう。

住宅ローンがあっても債務整理はできます。

例えば任意整理をする時にはそれぞれの金融業者と交渉するので、住宅ローンや連帯保証人のいる債務を除くことも可能です。

また個人再生では住宅を維持したままで債務整理ができる決まりがあります。

しかし自己破産の場合には、住宅や資産はすべて処分されるので注意が必要です。

不動産を担保にした借り入れ自動車ローンを返済できずに債務整理をする時には、債権者は担保を処分してお金に換えることになるので、不動産も自動車も債務者には所有権が無くなり、手放さなければなりません。

多重債務 債務整理まとめ

多重債務とは借金を返すために、他の金融会社からもお金を借りて利息の支払いが増えていき徐々に借金が雪だるま式に増えていく状況のことです。

クレジットカードや金融会社を計画的に利用して、個人の努力で多重債務を解決できると良いのですが、自分で借金の返済をするのは難しい時には、債務整理を考えてみると良いでしょう。

弁護士を立てて債務整理を行うと、利息を減らしたり支払いを免除してもらえることもあります。

しかし債務整理を行うと約5〜10年間は信用情報機関のブラックリストに載るので、新しくローンを申請したり、クレジットカードを発行する時の審査には受かりません。

苦渋の選択ではありますが、多重債務を抱えたまま毎日の取り立てにおびえて暮らしたり、すべての財産を指し押えられてしまうよりは、債務整理を利用した方が良いでしょう。

以上、債務整理による多重債務を抱えてしまう理由や抱えている人の状況とは…でした。